8月3日(水)・4(木)千葉県議会議員の方と一緒に、武雄市・佐賀県の視察に行ってきました。
武雄市では、『子どもの貧困対策』『官民一体型学校』『プログラミング教育』『医療費削減と健康寿命』について学んできました。
『子どもの貧困対策』⇒平成28年4月にこども教育部「こどもの貧困対策課」を作りました。課の中には、「みんなの笑顔係」があり、7名の職員で取り組んでいます。
副市長・こどもの貧困対策課・福祉課・健康課・生涯学習課・企画課が集まった「こどもの貧困対策ワーキンググループ」で、より横断的・多角的に連携をはかり、取り組んでいます。
実態把握調査では、①武雄市子どもの生活実態調査 ②ひとり親家庭等へのアンケート調査 ③関係機関へのヒアリング調査を行い、きめ細かく現状を認識していました。
平成29年3月に「武雄市子どもの未来応援計画」を策定。(平成28年度~平成32年度の5年間)
子どもに寄り添う伴走型支援を確立し、早い段階からその解決や予防に向けて取り組むことが、武雄市の特色です。
「こどもの笑顔コーディネーター」を設置し、妊娠期から高校卒業までを支援します。県と連携し、高校中途退学者への支援も忘れずに行うそうです。このことは、とても画期的な事と思います。船橋市の場合、県立高校が多いので、県の協力がなければ、支援ができません。切れ目のない取り組みは、船橋市でも行っていますが、高校生に向けた対策はこれから考えなければなりません。
この他にも、「高等学校卒業程度認定支援合格支援事業」「給付・貸付制度のリーフレット作成」「放課後等補充学習事業」など魅力的な取り組みがありました。
『官民一体型学校』⇒「官」のシステムに、「民」のノウハウや活力を融合させ、公教育のより一層の充実が図られています。これからの社会を生き抜いていくために、「メシを食える大人」「魅力的な大人」を育てることを理念に掲げています。
武雄市では、いち早くタブレット端末を導入し、現在ではすべての児童・生徒に1台配布しています。このタブレット端末を家庭に持ち帰り動画を使って、予習をし、学校で学びあい中心の授業が、行われています。
『プログラミング教育』⇒武雄市、(株)ディー・エヌ・エー、東洋大学の3者で協定を結び、取り組みを開始しています。実際の生活の中で、どのようなところにプログラミングが使われているのか学んでいます。
例えば、銀行のATMもそうです。プログラミングと聞くと、何だか難しいように感じますが、私たちの生活の中には、多くのところで利用されています。
『医療費削減と健康寿命』⇒①健康寿命の延伸宣言 ②健康ポイント事業 ③企業との連携 ④重症化予防 ⑤課題を学びました。
「健康寿命をのばそう!武雄市民宣言」ができるまでの経緯では、平成21年11月「がん撲滅市民大会」が開催され、翌2月には、東京大学医学部放射線科、中川恵一准教授を迎え、中学生への『がん教育』を開催。中川准教授を市政アドバイザーとしてがん対策を強化。がん予防や受動喫煙防止等を含めた、市民の健康増進のために、宣言ができました。
「健康で長生き」を市民共通のテーマとして、健診受診や地域行事等への参加、自分で決めた毎日の取り組みを実践することで、ポイントがたまる制度です。
ポイントは、クオカードや図書カードと交換でき、さらに、Wチャンス賞の抽選も行われ、楽しみが付いてきます。
健診受診は、国民健康保険者ですので、企業と連携をし、協会けんぽの被保険者も市の特定健診を一緒に受けられるようにし、医療費削減に努めています。
人工透析に至らないように、重症化予防の取り組みもされています。
今後の課題は、魅力ある企画で、健康ポイント事業を若い世代の参加を増やすこと。関係機関との連携で、広く市民へ浸透させること。
教育・健康と魅力ある取り組みを学んできました。船橋市でも取り組んでいることもありますが、参考になることは沢山ありました。