9月12日(土)に開催された情緒教育研究所の「第6回不登校・ニート・引きこもりを考える会」今回は、小田原市を中心に活動されている、NPO法人MAMA’HUG代表の山本加世さんからお話がありました。
テーマは「思春期の子どもへの保健体育とEQ教育」で、ZOOMによるオンライン参加も、中には遠く中国からの参加者もいました。
山本さんからは、「ふれる・知る・保健室」と題して、お話がありました。
様々な活動を通して、お母さんが笑っていない事に危惧し、色々な形のコミュニケーションから、沢山の子育てを応援してきました。
ベビータッチ、赤ちゃんの頃は、触れることができていたが、子どもが成長するにつれ、特に思春期になると、「くそばばあ」と言われ、肩を叩くこともできなくなりますが、そのような時は、目を合わせるだけでも違うそうです。
目を合わせるだけでも、「オキシトシン」という愛情ホルモンが分泌されるそうです。
この「オキシトシン」は、家族やパートナーとのスキンシップや信頼関係に深くかかわるホルモンで、嬉しい、楽しい、気持ちいいと感じた時に、脳で作られ、分泌されると、やさしい気持ちになたっり、幸せな気分になるため、愛情ホルモン・幸せホルモンとも呼ばれています。
赤ちゃんと触れ合うことで、赤ちゃんもお母さんも幸せな気分になります。
泣いてばかりで、どうしたらいいのか分からなくなることもありますが、赤ちゃんの笑顔は、幸せな気分になりますね。
また、年齢に適した性教育として、思春期入り口の小1~小3は、人と仲良くすること。思春期を迎える真ん中の小3~小6は、自己と他己(他人が見た自分、他者が捉えた自分のあり方)。思春期本番の小5~中1では、愛について、SEXとはどういうものか、性の多様性。
LGBTQについて、自己と他己、性の多様性を知ることが大切。
私たちができる下ごしらえは、
自己開示(人に伝える)
痛いと手を上げる(お手本になる)
自分の感情に気づく(hou-to)
良い母親というのは、頑張ることがお手本と思っている。
近年では、完璧な母に育てられた子が、同じようにできないため、心を病んでしまうケースが多い。
自分が辛いのに、辛いと言えない人が多い。(周りも一緒だからと我慢をしている)
心が傷ついたときは、声に出すことが必要(相手の感情に気づく)
性教育とは、何を教育するのか?
*タブーを作らない
*決まり事を作らない(時代によって違う)できちゃった婚の事を今は授かり婚という。
*いけない事ではないこと
*仲良くあること
*時代で変わる常識を伝えない
このコロナ禍で、妊婦の低年齢が増えている
最後のまとめで、「慈しむとは」助けを求める、けんかをする(仲直りできれば良い)、泣くことも必要。
多くの方と関わっているからこそ、分かるお話でした。
この事が、EQ教育とどのように結びつくのか、後藤先生も大分悩んでいましたが、参加者との意見交換から以下のようにまとめてくれました。
子育てしやすい環境づくりよりも前に、出産をしたいと思う気持ちが先で、ゲームやバーチャルが優先され、衝動がない。
衝動のコントロールは喜怒哀楽を沢山経験させることが必要。
物欲はないが、承認欲求が強くなった。経験値が足りない。
例えば、ラジオ体操を聞いているだけでは、筋肉は付かない。経験が必要。
考えて、行動をする。色々な環境に身を置く。
価値観の違う人、レベルの高い人と関わることで、鍛えられていく。
失敗や苦しみはあっていい。そこから学ぶものが多い。
最後は、参加者一人一人が、感想等を述べ、終了しました。
私は、「慈しむ」とは、自分の事を好きになることではないかと思います。
ある方が「1年に1回ぐらいは、自分の事をほめてあげなさい」と言われたことがずっと心に残り、誰が褒めなくても、自分が褒めてあげればいいんだと気が楽になったことを思い出し、自分を褒めることで、自分自身を好きになる。自分を褒めることができれば、他人も褒めることができ、好きになっていくと思っています。
また、今までに、嫌な思いも沢山してきました。その経験があったからこそ、今があると思っています。
どのような事でも、経験を重ねることで見えてくるものがあります。
今回も、自分にとっても、良い会となりました。