共育コラム
2021年 03月 27日

金杉台団地入り口付近にある「フードバンクふなばし」を運営する代表の笹田さんに活動の状況を伺いました。

今回の議会で、3月3日(水)に『フードバンク・子ども食堂等の連携』について取り上げました。

以下、質問と答弁です。

橋本・・・新型コロナウイルス感染症の影響により、子どもの見守り機会が減少している中、児童虐待のリスクが高まっています。

本市には、支援対象児童や望まない妊娠だったり、経済的な問題などを抱えているなど、妊娠中から支援が必要とされている特定妊婦等の状況を確認し、どのような支援が必要か検討をする「要保護児童対策地域協議会」があります。

略して「要対協」と言いますが、「要対協」が中核となり児童虐待の防止等に取り組んでいますが、コロナ禍で社会が大きく変わってきました。

この「要対協」は警察・児童相談所・医療機関・弁護士会・民生児童委員・人権擁護委員・保育所や幼稚園・学校や教育委員会・母子保健や担当課などで構成されていますが、これからは、フードバンク・子ども食堂等の子育て支援を行っている民間団体等も含めた様々な地域のネットワークを総動員し、支援のニーズが高い子ども等を見守り、支援に繋げる必要があります。

今年に入り、資源循環課が中心となり、1月25日から2月26日までフードドライブが開催され、コロナ禍で食糧支援を必要とする子育て家庭を応援しています。集まった食糧は、「フードバンクふなばし」へ寄付され、「フードバンクふなばし」から支援が必要な家庭や子ども食堂などに届けられます。

「フードバンクふなばし」や「子ども食堂ネットワーク」等と、児童家庭課など本市はどのように連携をしているのか伺います。

子育て支援部長・・・市民の方からの相談に対応しているいくつかの部署で「フードバンクふなばし」との関りがございますが、子育て支援関連の部署で申し上げますと、児童家庭課や家庭児童相談室において、相談者の生活状況に応じて、食の支援が必要なご家庭に対して「フードバンクふなばし」をご案内するなど、連携を図っております。

「フードバンクふなばし」が毎月、会場を設け、ひとり親家庭を対象に食品をご自身で選んでいただける「パントリーピックアップ」についてもご案内しております。

また、「子ども食堂ネットワーク」との連携につきましては、「子ども食堂」を市民の皆様に知っていただくために、関係窓口にリーフレットを配架し周知を行うとともに、昨年は、市内の事業者から市に農作物の提供の申し出があり、「子ども食堂ネットワーク」に配布しました。

橋本・・・市長は実際に足を運び「生の声を聞き、生活困難な家庭に対し、心を込めて関わってくれていること、配送時に手紙を入れていて、暖かな心で交流をしていること」などを紹介してくださいました。

ひとり親世帯臨時特別給付金の申請状況を確認したところ、感染症の影響を受けて家計が急変し、直近の収入が児童扶養手当の対象となる水準に下がった者の申請件数は1月末現在、123件と予算件数の15%です。

これは、家計が急変したひとり親が、申請しなければ受けることができません。児童扶養手当等を受けている家庭は、把握できていますが、児童扶養手当等を受けていなくて、家計が急変した家庭は、把握のしようがありません。

しかし、フードバンク等に自ら連絡をして食品を受けている家庭があります。

このように、行政の目が行き届かない家庭を支援するために、子育て支援を行う民間団体と連携をし、「要対協」の支援対象児童等として登録されている家庭に、食料を届ける際に、学習支援が必要なのか、生活支援が必要なのか、食事がとれているのかなど状況を把握してもらうようにし、見守りを強化する必要があると思います。

現在、フードバンクなどの子育て支援を行う民間団体は「要対協」の構成員とはなっていませんが、構成員とした方が、より良い支援が可能となるのではないかと考えますが如何でしょうか。

子育て支援部長・・・子育て支援を行う民間団体が「要対協」の構成員となることにより、法律上守秘義務が課せられるとともに、積極的な情報交換や連携が期待でき、支援を受ける家庭にとって、より良い支援が受けられやすくなると思われますので、ご提案につきましては検討していきたいと思います。

このような質疑を行い、3月25日(水)の議会最終日に、担当課長から「先日、「フードバンクふなばし」を訪問し、「要対協」の構成員の話をしたところ、快諾を得ることができました。」との報告がありました。

すぐに対応してくださり、うれしかったです。

早速、26日(木)に、「フードバンクふなばし」を訪ね、色々なお話しを伺いました。

「議会の録画中継を見ましたよ」と言ってもらいました。

協力団体や市民の方から届けられた食品、フードドライブで集まった食品を、賞味期限、食品別に仕分けされています。

主に、市から、食品支援の依頼がFAXで届きますが、直接、電話がかかってくることもあります。

スタッフが丁寧に対応し、家族構成や使える調理器具があるのか、中には、電気・ガスが止められている場合もあるので、そのような場合は、お米ではなく、そのまま食べられる物を選ぶそうです。

ひとり親の方が、辛いなどの本音を話すこともあり、丁寧に話を聞いて、支援の場所があることなども紹介しています。

お米をいただくと、精米をして、届けるそうです。

精米機もありました。

入口にテーブルがあり、中が見えないように、パーテーションで区切っているのは、食品を直接取りに来られた時、あれがいい、これがいいとならないようにするためだそうです。

子育て世帯だけではなく、生活支援課からも食品支援の依頼が届きますので、高齢者や外国人の方も来ます。

「食のセイフティーネットで、安全・安心を届けたい」と、頑張っています。

支援は、三か月間、毎月一回、無料で食品が届られます。

また、最近「生理の貧困」が話題となっています。船橋市の場合、備蓄品を入れ替える時に提供されます。

生理用品も一緒に配布できないか伺ったところ、食品を入れる箱には限界があり、かさばるので無理ではないかと言われましたが、毎月一回行われている「パントリーピックアップ」で用意しておき、必要な方が持っていくのは可能とのことでした。

「パントリーピックアップ」は、直接会場に行き、自分で、必要な食品を無料で持ち帰ることができます。

次回は4月11日(日)に開催されるので、様子を見に行ってきます。

Twitterで話題になっているので、船橋市の取り組みを知りたかったそうです。

学校のトイレに置き、自由に持って行かれるようにすべきと質問をされていた先番議員に対し、学校教育部長は「保健室に取りに来てもらうことで、家庭の状況や困りごとを把握できるため、トイレには置かない」と答弁されていたことを話すと、「確かにその通りですね。家庭の状況を把握し、支援することが大切ですね」と言っていただきました。

また、定時制高校のスクールソーシャルワーカーさんと交流があり、定時制高校で給食が無くなったことにより、食事ができない生徒が増えていることを教えてもらいました。

また、生理用品を保健に取りに行っても、後日返さなければならず、取り換え回数を極力減らしている状況も教えてもらいました。

現場の声を聴くことの大切さを、改めて実感しました。

この事については、どのようにしたらいいのか、考え、提案をしていきます。