11月25日(火)の一般質問「敬老会から考えてみよう!」
今回はすぐに答えが出る内容ではありませんが、ぜひ、皆さんと一緒に考えられればと思っています。
はしもと・・・9月の第3月曜日は敬老の日です。
敬老の日とは、言うまでも無く、多年にわたり社会につくしてきた高齢の方に、感謝と長寿を祝う日です。
敬老会には、私も声をかけていただき、毎年何カ所か参加させていただいています。
コロナを経て、敬老会の持ち方が大きく変化しました。
ある町会では、飲食店を借りて、食事会をしているところもあります。
参加者の方に喜んでもらえるようにそれぞれが工夫を凝らしています。
参加者の方にお話を伺うと、「毎年皆に会えるのが楽しみ」「一人になってしまったが、こうやって声をかけてもらい嬉しい」などの声がありました。
特に女性の方は、「こんな時でないと、化粧もしないよ」と言って、きれいにお化粧をし、身なりも整えて、おしゃべりに花を咲かせていました。
また、こちらから「家庭菜園を始めたのですが、家庭菜園をされている方がいましたら、いろいろと、教えて下さい。」と挨拶をすると、生き生きとして、肥料のやり方など教えてくれました。
採れた野菜は、ご近所に配ったりしながら、とても楽しそうに過ごしているのが、目に浮かんできました。
こうやって話をしたり、「久しぶりだけど、元気だったかい」と声をかけるなど、とても大切な行事だと感じています。
敬老会の多くは、町会・自治会単位で開催されていますが、中には、地区連で開催しているところもあります。
しかし、昨今では、町会・自治会に加入していない人が多くなりました。
役員とかできないので、やめるとか、新しい住宅街では、町会・自治会がなく、新たに立ち上げる所は、そう多くありません。
このような中、80歳以上の方がいるにも関わらず、敬老会に参加できない人もいます。
敬老会を開催した町会・自治会においては、対象者の人数分の補助金が出ると聞いていますが、どのような仕組みなのか伺います。
また、敬老会を開催しないという町会・自治会の方や、町会・自治会がない地域に住んでいる方は、対象外となると聞いていますが、なぜ、交付対象を、町会・自治会単位としているのか、その理由を伺います。
高齢者福祉部長・・・市では、敬老行事を開催する町会・自治会等に対し、開催経費の一部を補助する「敬老行事交付金事業」を実施しています。
交付額は、毎年7月1日現在において、市内に住所を有し、かつ、住民基本台帳に登録されている方で、その年の1月から12月31日までの間に80歳以上となる方のうち、町会・自治会等が敬老事業に招待する人数に、2,000円を乗じて得た額としています。
市といたしましては、敬老行事を開催していただくことにより、お住いの地域の皆さまが顔を合わせ、交流し、長寿を祝うお気持ちを伝えあう場としていただきたいと考えています。
町会・自治会等は地域における基礎的な自治組織であり、地域コミュニティの基盤となるものでありますことから、交付対象を町会・自治会等を単位としています。
はしもと・・・敬老会を開催することで、地域の人が顔を合わせ、交流する場となっていることは、間違いないと思います。
では、ここからは、どのような仕組みができるのか考えてみたいと思います。
現在の形式をすべて変えようとするものではありません。
ただ、同じ市内に住んでいて、敬老会への誘いがないというのは、大変申し訳なく感じます。
88歳と100歳の方には、お祝い金が振り込まれますが、80歳以上で、各会場まで、参加できる人には、ぜひ、足を運んでもらいたい。
そんな気持ちから、子ども達や若い人も巻き込み、地域の高齢者に感謝を伝えるには、どうしたらいいのか。考えてみました。
令和6年度から市内全校で「コミュニティ・スクール」がスタートしています。
全ての学校に「学校運営協議会」が設置され、地域住民・保護者・教職員が協働して、学校運営に関して話し合いが行われています。
また、地域学校協働活動推進員、コーディネーターと言いますが、各校に配置され、地域と学校をつなぐ役割を担い、活動の企画や調整を支援しています。
そして、読み聞かせや花の手入れなどボランティアで活動する、地域学校協働活動が行われています。
「地域と共にある学校づくり」の取り組みで、特に、地域との関わりを掲げている学校があれば、教えてください。
また、地域との交流ができている事業など、具体的に教えてください。
学校教育部長・・・多くの学校では、学校経営方針の中に「地域とともに歩む学校」「地域社会との連携」などを掲げており、コミュニティ・スクールの推進に取り組んでいます。
学校運営協議会で協議されたことによって、地域との連携・交流が行われている事例としては、防災学習の一環として、子ども達が地域の方々とっしょに避難所運営ゲームや避難所設営の体験をしたり、学習支援として、地域の方々に職業講話の講師を行ってもらったり、ミシンを使用する授業の補助に入ってもらったりしていました。
また、福祉祭りなどの地域行事に子ども達が参加したり、学校の環境整備やPTAなどが主となって行う行事に地域の方々が参加するなど、お互いに連携・交流を図っている活動がみられました。
はしもと・・・学校行事の中に敬老会を組み込むと、先生たちに負担がかかりますので、せっかく、地域学校協働活動で子ども達のために、活動している方がいるわけですから、例えば、「地域とつながる敬老の日交流会」とか「子どもと高齢者がふれあい、学び合う地域協働活動」みたいにして、高齢者と子ども達が交流することで、思いやりや感謝、優しさなどを学び、高齢者にとっては、地域とのつながりを感じてもらい、安心感を得、孤独にならないようにすることが大切だと思います。
子ども達の参加もあれば、高齢者とふれあう、いい機会になります。
また、9月はまだまだ暑い日が続きます。各学校の体育館には、エアコンが設置されているので、安心して開催ができます。
また、学校を活用することは、普段から行きなれている子ども達にとっても安心して参加ができます。
また、学校は避難所にもなっていますので、町会とは違った多くの人と知り合うことができます。
例えば、先月開催された、京葉5市の議員合同研修会で紹介があった岡崎市の「ひなんさんぽ」高齢者や障がいのある方など、まずは家から外に出てもらう事が重要で、おさんぽ気分で、避難所まで歩きながらおしゃべりをしたり、危険な場所はないかなど確認もできます。
いざと言う時の避難所がどのような場所なのか確認もできます。
車椅子が必要なら、車椅子を押してあげる。
足が痛いとか、お散歩も無理な場合でも、家の前に出てくるだけでもいいのです。
このように、普段から、地域の人と顔を合わせておくことが重要ですので、まずは、「学校運営協議会」において、地域の高齢者と児童との関り方について、話題になった際には、地域学校協働活動において、できることを考えていただきたいということを、一つの提案としてお聞き下さい。
答弁は求めません。
次に、社会福祉協議会で考えてみます。
八千代市では、地区社協のことを支会と言うそうですが、ここでは、地区社協と言います。
地区社協が主体となって、敬老会を開催しています。
これは、地域福祉計画と地域福祉活動計画を一体的に策定し、理念や地域福祉の方向性などを、市と市社会福祉協議会が共有・連携することにより、一体的な地域福祉の推進を図っているためです。
高齢者とのつながりや地域福祉の推進を目的としているため、地区社協が主体となって、敬老会を開催しており、地域密着型の福祉活動として、定着しています。
どのようなことを行っているのか調べたところ、地域ごとに違いますが、映画鑑賞・バスハイク・ふれあいフェスタなど様々です。
中には、85歳以上の方に手渡しで案内を配布し、園遊会やウォークラリーを実施しているところもあります。また、赤い羽根協働募金の助成を活用しているケースもあり、世代間交流事業として位置づけられています。
市社協が全体を統括し、地区社協が実働部隊として活動しています。
敬老会は、単なるイベントではなく、孤立防止・見守り・地域づくりの一環として、位置づけられています。
本市では、船橋市社会福祉協議会のもとに24の地区社協があります。
地区社協の主要な事業は、「ミニデイサービス事業」「ふれあ・いいきいきサロン事業」「子育てサロン事業」「福祉まつり事業」「ボランティア育成事業」「広報事業」「車いすの貸し出し事業」で、この他にも、「シルバー男性料理教室」など、地域に密着した活動が行われていますが、地区社協には、地域コーディネーターとしての役割が期待される事務局員、さらに生活支援コーディネーターが配置されています。
市社協のHPを見てみると、各地区社協が紹介され、地区社協のHPから「生活支援コーディネーター」をクリックすると「生活支援コーディネーターからのお知らせ」がありますが、「記事がみつかりません」となっている、地区社協がいくつもあります。
実際に24地区全てに配置されているとは思いますが、この方たちは、どのような活動をしているのか伺います。
福祉サービス部長・・・市では、高齢化が進む中、多様な主体による多様な生活支援・介護予防サービスの提供体制を構築し、地域の支え合いの体制づくりを推進していくことを目的に、船橋市社会福祉協議会に委託し、24地区ある地区社会福祉協議会に生活支援コーディネーターを各1名配置しております。
生活支援コーディネーターは、日々、地域住民や事業者などの多様な主体との対話を通じ、地域資源や支援ニーズ等の情報を収集し、これらをマッチングさせるコーディネートやボランティア等の担い手養成などの活動を行っています。
地域により実情が異なるため、活動内容は様々ではございますが、生活支援コーディネーターの活動を通じ、地域の生活支援体制づくりに寄与しているものと考えています。
はしもと・・・地域住民が抱える複雑化・複合化した支援は、重層的支援体制整備事業の中で、多くの担当課が関わってくれていますが、公的サービスに対応できない生活課題も増えています。
制度の狭間で困っている人を、いかに探し出し、支援をするのかが課題です。
このような地域で困っている人を支援するために、地域の人材や制度、サービス、住民の援助などを組み合わせたり、新しい仕組みづくりのための調整やコーディネートをする、コミュニティソーシャルワーカーと呼ばれる方がいます。
コミュニティソーシャルワーカーの草分けとも言われる方がいて、テレビやマスコミ等で良く紹介される豊中市、十数年前に、会派で視察に行き、ここまでやるのかと驚きました。
また、先月、健康福祉委員会で視察してきた、豊田市でも、コミュニティソーシャルワーカーさんの意気込みが凄かったです。
支援を必要とする人に対し、安否確認や見守り、生活課題の発見、相談援助などは当たり前、高齢者や障がいのある人、貧困家庭、単身者、外国人、ホームレスなど、支援の必要な人を、見つけ出し、支援しています。
本市では、「生活支援コーディネーター」が配置されているわけですから、まずは、八千代市のように、社会福祉協議会を中心に、孤立防止・見守り地域づくりの一環として、敬老会を開催するのはどうでしょうか。
高齢者の孤独・孤立を巡っては、単身世帯の増加に伴い、今後はリスクを抱える人が増えると懸念されています。
今までは、退職後の男性が陥りやすい課題だとされてきましたが、働く女性が増え、男女共に地域社会などのつながりを持つことが、孤独・孤立の予防策となるのではないでしょうか。
こちらも、答弁は求めませんが、最初に確認をした、敬老行事交付金事業、招待する80歳以上の人数に2,000円を乗じた額では、来賓や役員のお弁当などを考えると、町会の負担が多額になっていると思います。補助金は、とてもありがたいと思います。
大事な高齢者の触れ合いの場でもありますので、出席する、しないは別として、呼ばれない人がいるのは、どうなのかと思います。
一人でも多くの方に参加していただけるように、また、高齢者との関りを考えた時に、敬老会にこだわらず、地域で何ができるのか、どうすべきなのか、地域に頼らざるをえないので、必要な経費負担の事も考えていただきたいと思います。
地域との関りで、とても上手くいっているのが「ひがふなフェスタ」だと思います。
昨年行ってみましたが、子ども達のダンスの発表があれば、必然的に、親も参加しますし、発表が終われば、親子で出店を回ったりして楽しめます。
今年は、12月7日(日)に開催予定ですが、近隣の保育園や小・中・高等学校、地域のサークルなどの発表など盛りだくさんのステージがあります。
これこそが、小さいお子さんから、高齢者の方まで、楽しめる地域イベントだと思います。
今回は、敬老会をテーマに、高齢者、こども、地域のつながりについて、考えてみましたので、市として、今後どのようすべきか、考えていただくことを要望し、質問を終わります。