すずらんブログ
2025年 10月 11日

令和7年10月5日(日)船橋市民文化ホールで開催された「平和の集い ふなばし2025」に行ってきました。

船橋市では、毎年8月に交互に、被爆都市である広島市、長崎市で開催される平和記念式典に学生達を派遣されていますが、今年は、戦後80年の節目の年であることから、広島に加え、沖縄にも派遣されました。

参加した中学生、被爆者の会代表の方からの報告は、毎回素晴らしいものです。

(以下は、私がメモしたものを参考にまとめたものですので、ご了承ください。)

最初に、主催者挨拶で、松戸徹市長から、「派手さがないが、大切な事業。船橋市では、平和都市宣言を昭和61年に行って以来、39年経つが、毎年、平和啓発事業を行ってきた。日々の生活に向き合えるのは、戦後80年、日本は戦争をしなかったから。世界に目を向けると、未だに戦争が行われている。今年は、広島、沖縄に派遣した。参加した中高生達が、平和について学び、今後の社会に役立てて欲しい。」との挨拶がありました。

2泊3日で広島に参加した学生たちの声を紹介します。

平和式典では、

・世界中から多くの人が参加。8時15分に黙祷が行われ、犠牲者への祈りが捧げられた。

・被爆者の平均年齢は86歳、直接、話を聞くことができなくなるが、自分たちが、語りつないでいく、まずは、家族・友達に。

・微力だけど無力ではない。

講話では、

・当時13歳、現在93歳の方から話を聞いた。

・都市の被害を減らすために、建物を壊し、川を作ったのは、中学生だった。

・ろう人形、水面に浮かぶ死体、平和な時代に生きる自分たちには、ほど遠いことだが、話を聞くと、原爆は決して肯定するものではない。

・一人でも多くの人に、伝えたい。

平和資料館では、

・目を背けたくなる絵や写真が沢山ある。

・生命が終わる瞬間、人が人でなくなる事実。

・戦争をしてはいけない。原爆は絶対にダメ。

・正しく知ることが出来る場。

・展示物、寄付をしてくれた人の思いを絶対に忘れてはいけない。

・同じ過ちを繰り返さないために、事実を知ることが大切。

・核の恐ろしさは、残酷過ぎるなんてことはない。

・教科書で知ることしかなかったが、足を運んで悲惨さがわかった。

・世界各国で戦争が行われているが、平和・安全を感じられるのは、貴重なこと。

・戦争の恐ろしさ、平和の大切さを訴えていく。

被爆者の会の方からは、

・生き残っても、死とケロイドに脅かされている。

・被爆2世、当時は逃れても、数年後に白血病など現れる。

・体験したことを、伝えないと、無かったことになってしまう。

・黙っていてはダメ。

・資料を見て、多くの人に知って欲しい。

・平和都市宣言、守り伝えて行くことが重要。

・目をそらさない、前を向いて見ている生徒が多くいることに感謝。

次に、沖縄に派遣された学生達の声です。

戦争跡地を見て、

・戦争の残酷さを知った。

・「死んでいる人が、うらやましかった」ひめゆり学徒隊の言葉で、戦中、誰もが思っていた言葉。

・他者を尊重し、自分を大切にすること。

・ありのままを受け入れ大切にすること。

旧海軍司令壕では、

・今までに感じたことのない気持ち。

糸数アブチラガマ(自然の壕)

・入り口は狭く、中は広い。

・米軍に見つからない工夫。

・トイレは鍋で、排泄物を大きな缶に入れ、悪臭が漂い、夜、外に捨てる。

・多くの人が運ばれてくる、看護するが、死んでしまう、温かいまま、砂をかける。

・これらを、ひめゆり学徒隊が行っていた。

・赤ちゃんのいる母親は、鳴き声がすると、殺せ!と言われ殺された。

・多くの人が、被害者であり、加害者。

・おいて逃げた人は、仲間をおいていった罪悪感が残った。

・1944年 対馬丸。疎開させると言われ、小3~小6の男子が乗せられたが、夜、寝ている間に、船が沈没。

・このことは、箝口令がひかれ、誰にも話せなかった。自分で抱え込むしかなかった。

・生の声を聞くことが減少。

・聞き伝える使命。世界まで広げたい。

・ひめゆり学徒隊、野戦病院で過酷な体験をした。

・壕の中は、負傷兵でごった返した。

まとめ

・戦争の悲惨さは、想像を超えていた。

・地獄と化し、戦後も続いている。

・悲しみを理解できない。

・異次元のこと。

・悲惨で残酷なもの。

・歴史の一つとして捉えていた。

・足を運んで学んだ悲しい事実。

・二度と戦争を起こさないために。

・足を運んで感じてほしい。

・全てを無にしたかったと思った。

・今の平和を失わないために。

・世界の当たり前は、当たり前ではない。

・目の前にある景色、日常は守られてきた。

・当たり前ではない、平和。

・つらい過去を伝える人達のためにも、これ以上無い貴重な体験ができた。

メモを見ていると、当日の学生達の生の声が、思い起こされ、現場に行ったかのような気持ちになりました。

本当に、「戦争ほど、残酷なものはない。戦争ほど悲惨なものはない。」「平和ほど尊きものはない。平和ほど、幸福なものはない。」その通りだと実感しました。

世界を見渡すと、未だに戦争をしている国があります。犠牲になるのは、その国の女性や子ども達です。戦争のない平和な社会になりますように!!

この後は、吉永小百合さん、二宮和也さん主演の「母と暮らせば」の映画が上映されました。

この映画は、小説家・劇作家の井上ひさし氏が、広島を舞台にした自身の戯曲「父と暮らせば」と対になる作品として実現を願いながらもかなわなかった物語を、山田洋次監督が映画化したものです。

吉永小百合さん、からのメッセージも紹介されました。

上映時間が130分でしたが、ついつい引き込まれてしまいました。

ぜひ、機会がありましたら、ご覧ください。