2月9日(金)に開催された御滝中学校区 青少年の環境を良くする市民の会主催「地域意見交換会」に参加しました。
船橋市危機管理監の三塚氏による「防災・減災への取り組み」と「地域への期待」と題して、船橋市の防災への取り組みと地域の役割について伺いました。
三塚管理監は、陸上自衛官の時、阪神・淡路大震災や熊本地震、令和元年房総台風・東日本台風などの災害時に活躍されました。
それらの経験をもとに、自然災害の脅威を語ってくれました。
いつ起こるかわからない、南海トラフ巨大地震が起こった場合の予想される被害状況、地震の特性。
首都直下地震では、震度6強~6弱で、市南部の低地が液状化になり、国道14号が通れなくなる。
全壊・焼失棟数は約17,000棟。
ライフラインでは、停電89%、断水65%、ガス供給停止100%。
死傷者数、5、210人。
避難所生活約9万人。
船橋市の地域防災計画で予想されていることを教えてくれました。
他人事ではありません。
市の防災への取り組み
〇情報発信
*市HP防災ポータルサイト、防災ブックレット、市公式アプリ「ふなっぷ」等による防災情報の発信
〇災害発生後の避難生活準備
*飲料水、生活用水の確保(給水車、防災井戸等)
*市内150カ所の防災倉庫での防災備蓄の確保
*マンホールトイレの設置(30カ所、184個)順次増やしています。
〇住宅の耐震診断・改修費の助成
*昭和56年5月以前の分譲マンション・緊急輸送経路沿道建物
*平成12年5月以前の木造住宅
〇市民・職員の災害対応能力の向上
*総合防災訓練
*市役所内各部等の訓練
*134カ所の避難所毎に「避難所運営アクションシート」を準備
〇市民・職員の防災知識の向上
*防災出前講座
*地域防災リーダー養成講座
*市職員の防災士資格取得
〇避難所運営委員会の設立促進
〇関係機関等との連携
*災害時の応援協定の締結(行政関係17件、行政関係避難所9件、民間関係136件)
*帰宅困難者対策(船橋駅・西船橋駅帰宅困難者対策推進協議会32機関)
様々な取り組みを紹介してくれました。
地域への期待では、「自らの命は自らが守る」の意識を持つことが重要。行政は、住民が適切な避難行動がとれるように全力で支援。
防災の4つの「助」
今までは、自助・共助・公助でしたが、最近では、近助が加わりました。
近助とは、近所・消防団・自主防災組織・コミュニティ活動・防災訓練などを指すそうです。
阪神・淡路大震災の時に生き埋め・閉じ込めから救助された約77%が、近隣住民等によるものだったそうです。
最近では、町会・自治会に加入する世帯が減少していますが、いざという時には、普段から隣近所の方と知り合っておくことはとても重要です。
防災訓練・運動会・各種コミュニティ活動・行事の実施など、コロナ禍で開催されず、今に至っていますが、徐々にできることから開催し、顔つなぎすることが重要です。
また、災害時に自宅で過ごせるように、自宅を安全な状態にすることが必要です。
家具の固定・住宅の耐震化
水、食料品、携帯トイレ等の備蓄は最低3日分、できれば7日分以上用意しましょう。
食料品では、レトルト食品や缶詰、冷凍食品も便利です。ローリングストックと言って、普段の生活に非常食を取り入れ、食べたら、買い足すことで、常に新しい物を備蓄する方法です。
備蓄品として購入すると、賞味期限が長く、忘れたころに、期限が切れていたなんてこともありますし、通常の物より、値段が高くなっています。
普段から食べなれている物を、取り入れておくことをおススメします。
また、食料品に限らず、トイレットペーパーやティッシュペーパーなども、ローリングストックがおススメです。
また、携帯トイレも必要です。トイレは我慢できませんよね。
断水等でトイレが使えなくても、便器が壊れていなければ、便器に被せる物もありますし、段ボールやバケツなどがあれば、被せて使えますので、用意しましょう。
次に、御滝中学校避難所運営協議会の会長より、今までの取り組みや今後の活動について伺いました。
平成24年11月に設立し、令和5年末までに37回開催。
主な活動では、自治会連合会、町会自治会、学校関係者等と防災関連の勉強会。
船橋市総合防災訓練への参加、地域別個別の防災訓練の開催。
私も何度か参加しましたが、防災井戸や受水槽操作訓練・羽釜での炊き出し訓練など、いざという時のために、普段から訓練しています。
その後、参加者からの意見交換では、地区連関係の方が、地域ごとの課題がちがうため、地域ごとに、避難所運営協議会を立ち上げる必要があるが、音頭をとる中心者がいない。などの意見がありました。
地元の消防団の方も参加していましたので、現状や課題なども伺うこともでき、有意義な「地域意見交換会」でした。