共育コラム
2023年 08月 17日

近年、短時間で大雨が降る局地的大雨が発生しています。

船橋市では、雨に強いまちづくりを目指し、様々な取り組みをしていますので、紹介します。

◎公共下水道(雨水)の整備

本市の雨水整備は、地形的にも低地で、かつては浸水が常襲していた西浦処理区合流区域を中心に整備が進められてきました。

合流区域とは、汚水と雨水を同じ管渠(かんきょ)に流して処理する区域です。

汚水と雨水を別々の管渠に流して処理をする、分流区域では、一部地区を除き、ほとんどが未整備です。既存管等の排水能力を上回る降雨により、浸水被害が発生しています。

現在、浸水被害の大きい12地区で、公共下水道(雨水)の整備を進めています。

放流先の河川に影響がないよう整備する必要があるため、降った雨を一時的に雨水管に貯めることで、浸水被害の軽減を図っています。

令和5年4月現在の整備状況です。

整備済み地区・・・二和東5・6丁目地区、松が丘1・3丁目地区、習志野台6丁目地区

整備中・・・・・・山手1丁目地区、高根台2丁目地区、西習志野4丁目地区、湊町2丁目地区

整備予定・・・・・咲が丘3・4丁目地区、大穴南1丁目地区、旭町2丁目地区、上山町3丁目地区、北本町2丁目地区

詳しくは、浸水対策について|船橋市公式ホームページ (funabashi.lg.jp)をご覧ください。

◎河川の整備

河川の氾濫による浸水被害を軽減するために、川幅を広げ、流れる量を増やすとともに、護岸に土を使い斜面を緩やかにするなど、環境の配慮した「多自然川づくり」を行っています。

「多自然川づくり」とは、河川の改修にあたり、自然環境の保全および再生を目的とし、水際部の植生が自然に回復する環境、および生物の多様な生息・生育環境の形成を図るとともに、親水性にも配慮した整備のことです。

印旛沼流域内の一級河川二重川、準用河川木戸川、準用河川駒込川は「多自然川づくり」の考え方を取り入れた整備となっています。

詳しくは、船橋市の多自然川づくりに関する取り組み|船橋市公式ホームページ (funabashi.lg.jp)をご覧ください。

◎雨水貯留浸透施設の整備

雨水が川へ流れ込む量を一時的に抑え水害を未然に防ぐため、市立小中学校のグラウンドや公園等に降雨をできるだけ貯留したり地下に浸透させる施設の整備を行い、現在39か所に設置されています。

このうち、古和釜中・三咲小・高根台中・特別支援学校高根台校舎・古和釜小・船橋小・塚田南小は、校庭の地下に貯留浸透施設を設置し、船橋小と塚田南小では、雨水利用もしています。また、今年度、高郷小学校に整備されます。

宅地開発等に伴い、貯留施設の設置を、開発区域内に1カ所に集約して設置。市街化区域・市街化調整区域はもちろんですが、令和3年度からは、公共下水道雨水整備済み区域においても、設置。建築申請の時に周知しています。

詳しくは、雨水流出抑制対策|船橋市公式ホームページ (funabashi.lg.jp)をご覧ください。

◎雨水浸透ます等設置費補助金事業

自己所有の戸建てなどで、雨水浸透ます等を設置する場合の設置費用の一部が補助されます。

雨水浸透ます・・・屋根に降った雨水を、雨どいを通じて浸透ますに集め、地下に浸透させます。

既存ますを浸透ますに改修→80,000円/基を上限

新設等(新規にますの取付工事が必要な場合で、浸透ますを選択する場合)→20,000円/基を上限

雨どい取付型雨水貯留タンク・・・屋根に降った雨水を、雨どいを通じてタンクに取り込み、散水等に利用できます。

雨水浸透ますと同時に設置する場合(既存ます改修)→30,000円/1申請を上限

上記以外の場合→10,000円/1申請を上限

浄化槽転用型雨水貯留施設・・・公共下水道への切り替え時に不要となった浄化槽を雨水貯留施設に転換し、雨水を貯めます。

設置費の2/3(100,000円を上限)

詳しくは、船橋市雨水浸透ます等設置事業補助金交付事業|船橋市公式ホームページ (funabashi.lg.jp)をご覧ください。

◎道路における冠水対策

冠水を知らせるために、冠水警告システムを設置。

都計道3・3・7号線(南本町)、市道14-010号線(本町)、市道00-033号線(市場)のアンダーパスの所に設置されています。

アンダーパスとは、交差する鉄道や道路などの下を通過するため、周辺の地面よりも低くなっている道路のことをいいます。

(写真は、市場通りです。)

5cmに達すると注意の警告

15cmに達すると通行止め

市内のアンダーパス3カ所では、冠水した時、その先に車が行かないように、冠水警告システムで、表示しています。無理せず、迂回しましょう。

道路部では、排水が上手くできるように、清掃・パトロールを行っていますが、U字溝や雨水桝など、日頃から、清掃を心掛けましょう。特に、大雨が予報されているときは、枯れ葉などで詰まることがありますので、ご注意下さい。