共育コラム
2016年 07月 25日

以前、夏場のバザーで、熱中症で倒れ、救急車で運ばれてしまったことを思い出しながら、熱中症についてまとめてみました。

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水分補給をしていたつもりですが、だんだん気分がすぐれなくなり、横になりたい気分になってしまいました。道路で横になるわけにもいかず、近くの建物の中で、横になりましたが、見ていた人が、すぐに救急車を呼んでくれました。大げさになってしまったと思いつつ、重症にならずに済みました。

皆さんも、変だなと感じた時は、無理せず水分を取り、体を休めて下さい。この夏、熱中症に気を付けて、ご活躍下さい。

「高温」「多湿」に注意しましょう。

熱中症は、高温多湿な場所にいることで、体内の水分や塩分のバランスが崩れたり、体温の調節機能が正常に働かなくなることで引き起こされる症状のことです。

大量の発汗、手足のしびれやめまい、吐き気など様々な症状があり、重症になると、意識を失うおそれもあります。

 発症の3つの要因

私たちの体は、体温が上昇すると、皮膚に多くの血液を流して、熱を放出したり、汗を出して蒸発させることにより、体温を下げています。

しかし、次のような要因によって、体温調整ができなくなると、熱中症を引き起こしてしまいます。

〈環境〉

・気温が高い  ・湿度が高い  ・風が弱い  ・日差しが強い  ・閉め切った室内  ・エアコンがない  ・急に暑くなった日

〈体〉

・高齢者、乳幼児、肥満  ・持病(糖尿病、心臓病、精神疾患など)  ・低栄養状態  ・脱水状態(下痢、インフルエンザなど)  ・体調不良(二日酔い、寝不足など)

〈行動〉

・慣れない運動  ・激しい運動  ・長時間の屋外作業  ・水分補給がしにくい

予防のポイント

熱中症を予防するには、「暑さを避けること」「水分の補給」が大切です。

〈行動〉

・暑い日は決して無理をしない  ・日陰を選んで歩く  ・涼しい場所に避難する  

・適宜休憩し、頑張らない

〈住まい〉00560

・外部の熱を遮断する(窓に日射遮断フィルムを貼るなど)  

・窓から差し込む日差しを遮る(ブラインドやすだれを垂らす、緑のカーテンを作るなど)  

・空調設備を利用する(我慢せず冷房を入れる)

〈衣服〉00102

・吸汗、速乾素材や軽、涼スーツなどを活用する  ・襟元はゆるめて通気する  

・クールビズが効果的  ・日傘や帽子を使う(帽子は時々はずして、汗の蒸発を促す)

〈こまめに水分補給〉

・のどが渇く前に補給  ・アルコール飲料では水分補給にはなりません  

・1日当たり1.2リットルの水分を取る  ・起床後、入浴前後に水分補給  

・大量の汗をかいたときは塩分も忘れずに

高齢者と子どもはかかりやすい

〈高齢者〉00748

・温度に対する体の機能が低下しています。エアコンや扇風機などを活用し、のどが渇かなくても、水分補給が必要です。

〈子ども〉akachan_family

・身長の低い子どもは、地面の照り返しの影響を多く受けます。顔色や汗のかき方などを十分に観察し、水分補給・涼しい環境での休憩を適宜とりましょう。

熱中症の疑いがある症状

【現場での応急処置で対応できる軽症】 

・手足がしびれる  ・めまい、立ちくらみがある  

・筋肉のこむら返りがある(痛い)  ・気分が悪い、ボーっとする

【病院への搬送を必要とする中等症】  

・頭ががんがんする ・吐き気がする、吐く 

・体がだるい(倦怠感) ・意識が何となくおかしい

【入院して集中治療の必要性のある重症】

・意識がない ・体がひきつける(けいれん) 

・呼びかけに対し返事がない ・真っすぐに歩けない、走れない 

・体が熱い

効果的な体の冷やし方

・熱中症が疑われたら、すぐに体を冷やし始めることが必要です。効果的な方法は、体表近くの太い静脈がある場所を冷やすこと。(首の前側の両脇、脇の下、足の付け根の前面など)

・保冷剤や氷のう(なければ、冷たいペットボトルや缶)をタオルでくるんで当てましょう。

・冷やした水分(経口補水液)が摂取できれば、体内からも冷やせます。

・冷却シートなどで、おでこに貼っても、体を冷やす効果はないため、熱中症の治療にはなりません。

【環境省の熱中症環境保健マニュアルを参照】