弱視ってご存じですか?
メガネで矯正しても視力がでない目のことを言います。
目の機能が発達する6歳ごろまでの早期発見・治療が欠かせません。
弱視の発見には3歳児健診の時に、専用機器を用いて屈折異常(ピントのずれ)などを調べる「屈折検査」が有効です。
もう30年も前になりますが、長男が小学校入学前の健診で、弱視が見つかり、船橋市立医療センターから紹介状をもらい、帝京大学医学部附属病院に通いました。
片方の目が良いので、本人は不便を感じていなかったようですが、言われてみれば、テレビを近くで見ていた気がします。
治療は、アイパッチと言って、良い方の目を隠し、視力が悪い方の目をできるだけ使うようにしました。
悪い方の目だけで生活するので、子どもはとても嫌がりましたが、放っておくと失明するかもしれないと言われ頑張っていました。
小学校にあがると、メガネが薬だからと言われ、小さいながらも、メガネを嫌がらず、かけていました。
高学年になるころには、視力は0.1ぐらいでしたが、視野は狭いながらも、平衡感覚などの機能は発達しているので、将来、パイロットなどの仕事には就けないが、日常生活には支障がないと言われ、現在メガネをかけなくても生活ができています。
最近では、「フォトスクリーナー」と呼ばれる屈折検査の機器が開発され、弱視につながる遠視・乱視といった目の屈折異常などのリスクを、数秒から十数秒で自動測定されるようになりました。
(2019年9月に撮影したものです)
子どもの視覚機能は成長とともに発達し、6歳~8歳までに固まるため、強い屈折異常などがある場合、早期に治療を開始しないと弱視になり、一生涯、視力は不良となります。
一般的な3歳児健診では、各家庭で簡易な視力検査を行った上で、問題があれば健診会場で保健師が2次検査を実施し、そこで精密検査が必要な子どもを眼科医に繋げるのが一般的ですが、この方法では、まず家庭での検査に精度の限界があり、弱視などのリスクがある子を見逃してしまうこともあります。
船橋市では「フォトスクリーナー」を2019年から導入し、3歳児健診を受ける全ての幼児に検査を実施しています。
この検査で精密検査が必要とされた子どもを、地域の眼科医への受診に繋げています。
わが子のように、片方が見えていると生活に不便を感じなくなってしまい、発見が遅れると大変なことになってしまいます。
時々、テレビを見ているときに、片方の目を覆ってみてください。
嫌がらない時は、要注意です。片方で見ている可能性があります。
また、大人になってからもそうですが、眼が疲れる時は、「遠くの緑を見ろ!」と、言われて育ちました。
昔は、緑が多く、山や林などの緑をいつでも見ることができましたが、現在は、建物ばかりで、緑を探すのが大変ですが、とにかく遠くを見るようにしています。
目はとても大切です。