10月5日(木)予算決算委員会の全体会で、討論・採決が行われ、会派を代表して、認定の立場で討論をしました。
令和4年度決算では、税抜きで1億5,447万5,469円の施設修繕費がかかっていました。
具体的な修繕では、天井内を通っているお湯の配管が、経年劣化により腐食して折れたことで、天井からの水漏れ。
その為に、当該配管を使用停止し、各洗面所に電気温水器を設置し対応。
また、経年劣化により空調機の部品の故障が突然発生するなどその都度、修繕を行っているが、こうしたものを含め大小230件ほどの修繕が行われたことがわかりました。
船橋市立医療センターができてから40年が経過するため、支障がでるのは仕方ありませんが、病院には、多くの患者さんが入院・通院していますので、病院を長期間閉鎖するわけにはいきません。
また、本会議でも度々取り上げられていましたが、健康福祉分科会で、新病院の災害対策について伺ったところ、災害対策は大きく「浸水」と「地震」があり、まず、「浸水」対策について、新病院の敷地の地盤の高さは、現在公表されている「想定し得る最大規模の降雨」による浸水予測と、区画整理事業により整備される周辺道路計画の高さを考慮して設定しているため、想定最大規模の降雨でも、病院敷地内は浸水しないという前提で計画されていること。
「地震」対策では、建物自体の安全性のみならず、建物内の人や什器・備品の安全性を確保するために、免震構造を採用すること。
建物以外の部分については、災害時のトリアージエリアや緊急車両の動線等に対し、液状化対策を行うことにより、大きな地震が起きた際でも、液状化による陥没や大きなひび割れにより、救急車の通行や災害医療の支障になることを防げることがわかりました。
また、今の医療センターは、耐震基準は満たしているものの、免震構造になっていないため、建物はもちろんですが、医療機器や設備への影響が懸念されます。
さらに、東側の船取線に抜けるアクセス道路について伺ったところ、区画整理事業で整備される道路は、浸水・液状化ともにハザードエリア対象外になっていること。
また、万が一この道路が被害を受け、新病院にアクセスできなくなった場合には、北東側や北西側にある道路など、通行可能な道路を選んでアクセスすることも想定し、病院敷地内への出入り口を複数計画していることもわかりました。
いずれにしましても、現在の医療センターは、先程述べたように、築40年経過していること、増築を繰り返したことにより、施設が複雑化、手術室とレントゲン室が離れているなど非効率的な配置になっています。
医療センターは、東葛南部保健医療圏の中核病院として、地域がん診療連携拠点病院・地域医療支援病院・救命救急センター・臨床研修病院・災害拠点病院の指定を受けているにもかかわらず、災害時に必要なトリアージや傷病者を受け入れる場所が不足しているなどの点から早急な、移転建て替えを求め、認定の討論とします。
令和5年度一般会計補正予算で、医療センターの建て替えに必要な経費に充てるために、医療センター整備基金として54億円積み立てます。
この基金は、建設年度に取り崩すことにより、企業債の発行を抑制し、後年度の元利償還に関する負担・軽減を図るもので、一般会計負担金の額が大きくなる年度に基金を取り崩し、一般会計の負担を軽減するというもので、必要と考えます。