すずらんブログ
2022年 11月 05日

以前に「被災者生活再建支援システム」の導入を求めたところ、昨年の9月に導入されました。

改めて、システムの説明を、会派で受けました。

このシステムは、大規模災害が起こった時に、被災者の生活再建を、迅速かつ確実におこなうための罹災証明書発行、被災者台帳の管理、避難行動要支援者名簿を連携させたシステムです。

本市では、NTT東日本と利用契約をしています。

まず初めに、NTT東日本の方から、丁寧な説明ありました。

モバイル端末を使用し、被災家屋等の写真をその場から送ります。

このシステムの機能

①応急対応機能(防災設備管理・被害状況管理)

平時には、物資情報や避難所情報を地図上に登録し、可視化・集計をすることで、発災前の物資や避難所の準備に利用できます。

また、災害発生後、住家被害、人的被害、ライフライン被害等を登録・集計し、また避難所管理、不足物資等を登録・集計することで、被災情報についての情報共有が可能となります。

②建物被害認定機能

モバイルによる調査では、建物被害認定調査アプリを使い、フローチャート化された流れで、調査結果や被災された家屋等の画像を登録できます。

③罹災証明書発行機能

建物の被害状況と、住民基本台帳に基づく家屋情報を地図上で結合することにより、迅速な罹災証明書発行が実施できます。

窓口で、被災者の方と、1つのシステムを参照しながら、合意形成をすることができ、隣の建物だったり、所有者でない方に罹災証明書を発行するなどのミスを防ぐことができます。

④被災者台帳管理機能

仮設住宅の手配状況や、支援金の給付、税や公共料金の減免等、罹災証明書の内容に応じて庁内横断的に実施する被災者支援の状況をデータベース化し、管理することができます。

支援が行き届いていない被災者や罹災証明書の申請を行っていない被災者を把握し、市の方からアプローチを行うことが可能となります。

同じNTT東日本の被災者生活再建支援システムを導入している自治体間で、職員の受け入れが行われることで、罹災証明書の発行など被災者支援の迅速化につながります。

中核市市長会では、中核市災害相互応援協定を締結しているため、被災地域が県内などの部分的な場合、応援を受ける関東地方の中核市のうち3市が同様のシステムを導入しています。

また、首都圏全体が機能停止するような広域にわたる大規模災害の場合、全国の中核市を6つのチームに分け支援するシステムになっています。

本市は、第5応援チームに属していますが、第5応援チームのうち2市が同様のシステムを導入していることから、自治体間での職員の派遣や受け入れの際にも、効果があります。

ちなみに、本市が被災した時は、システムを導入している自治体を指名し、応援に来てもらいます。

2019年の台風15号・19号で多くの被害がありましたが、このシステムを活用し、調査・罹災証明書の発行・被災者台帳の作成をしたそうです。

とても分かりやすく説明をしていただきました。