この映画は、アメリカの介護施設でおこなわれたおばあちゃんたちの”チャレンジ”です。
内容をご紹介します。(チラシより)
老いること、それは誰も避けることのできない人生の季節。肩の荷を下ろすように、少しづつ過去のことを忘れていくのは自然なことです。しかし、たとえば、認知症。いまだに根本的な治療方法はなく、突然のことに本人も家族も戸惑います。私たちは、この難しい病とどうつき合っていけば良いのでしょう?どうしたら人生の最後の季節を自分らしくいきることが出来るのでしょうか?
平均年齢80歳以上のアメリカ・オハイオ州にある高齢者介護施設。ここに暮らす多くの方が認知症です。スタッフのジョンは施設で暮らすおじいちゃんおばあちゃんに毎日たずねます。「僕の名前を知っていますか?」でも、答はいつも「いいえ」何度名前を伝えても覚えていません。そんな彼女たちが挑戦したある取り組みが、彼女たちの毎日を変えていきます。それはスタッフと一緒に、読み書きや簡単な計算などをすることで認知症の改善を目指すというもの。
友だちに誘われて、東京都写真美術館ホール(恵比寿ガーデンプレイス内)まで行ってきました。認知症の方が、名前も書けず、どんなにジョンが名前を伝えても、数分後には、誰だかわからなくなります。観ていて、認知症の切なさが伝わってきました。また、アメリカだからなのか分かりませんが、子ども(50代~60代)が名前を忘れられたり、物が無くなれば盗んだと言われても、それでも親が前のようにもどることを期待しながら、施設を訪問し親として慕っている姿に感動しました。ともすれば、お荷物になってしまうことが多いと思いますが、家族の暖かさを感じました。
この取り組みは、「脳トレ」ブームの立役者である東北大学・川島隆太教授と、公文教育研究会、介護現場の協力によって生まれた認知症改善プログラム「学習療法」です。日本でも、1万人以上の方が実践しているそうです。このような取り組みが広がることを期待します。