すずらんブログ
2019年 08月 23日

8月17日(土)神田で開催された「子ども発達・基礎セミナー」「学校いじめ予防セミナー」に参加しました。

 

まず初めに「子ども発達・基礎セミナー」では、教育制度について、特別支援学校、特別支援学級、通常学級、インクルーシブ教育について、基礎的な事を学びました。

制度上では、特別支援教育が始まってから、公立小中学校に、特別支援教育校内委員会・特別支援教育コーディネーター・個別の教育支援計画などができました。

制度としては出来上がったものの、質が問われていないため、特別支援教育コーディネーターは特に資格がいらないので、特別支援教育の専門でなくてもコーディネーターになっています。

学校現場やお母さんたちから様々な声が届いているのも無理がありません。

インクルーシブ教育においては、同じ場で共に学ぶことを追求するとともに、個別の教育的ニーズのある幼児児童生徒に対して、自立と社会参加を見据えて、その時点で教育的ニーズに最も的確に応える指導を提供できる、多様で柔軟な仕組みを整備することが重要であるとされています。

なるべく通常学級に参加することを目指していますが、必要に応じて、特別支援学校、特別支援学級などその子に合った教育環境を提供すべきです。

その子にあった教育環境で教育を受けさせることが必要です。

発達障害者支援法による発達障害の定義

①発達障害は、普通、自閉症スペクトラム症(ASD)・注意欠陥多動症(ADHD)・学習障がい(LD)の3つを言う。(吃音、発達性協調運動症なども含まれる)

②まとめて発達障害と言われるが、元々、別の障害

③ただし、「脳の機能障害」であること、通常、低年齢で発現することは共通している

④どれも「脳の機能障害」であるため、重なり合う事が多い

大切なことは、発達障害は、脳の機能障害のため、親のしつけ不足や本人の努力不足ではありません。

見かけでは分からないことが多く、本人も自覚がない場合が多く、親や支援者も、知識がないと正しく理解ができません。

自閉症スペクトラム症(ASD)は、アスペルガー症候群、高機能自閉症、広汎性発達障害などと言われていたのが、2013年に自閉症スペクトラムと名称が一本化されました。

そして、自閉症スペクトラムは2歳前後で見つけられ、早期に支援することで、軌道修正ができると言われています。

注意欠陥多動症(ADHD)は、片づけられない、忘れ物が多い、やりっぱなしが多いなどの不注意。

また、じっとしていられない、もじもじそわそわしている、過度なおしゃべりなどの多動。

順番が守れない、思いついたら他人の話を遮ってしゃべりだす、怒ると乱暴になるなどの衝動性。

これらは薬物療法がきき、5~7%位は、小学校高学年位までに自然治癒するとも言われています。

しかしうまく支援できないため、注意欠陥多動症(ADHD)となる可能性もあるそうです。

学習障がい(LD)は、基本的には全般的な知的発達に遅れはないが、聞く、話す、読む、書く、計算するなどに困難を示すものです。

発達障害は脳の機能障害です。脳の発達は、生後すぐに始まり20代半ばまで続きます。脳が発達する時期に、必要な支援を受けると、脳機能そのものが改善することが期待できるそうです。早期発見、早期支援に大きな可能性があります。

何か問題が起こってから、発達障害に気づき、支援が始まるパターンがよくありますが、早期発見と早期支援が大事であると言うことを学びました。

 

次に「学校いじめ予防セミナー」では、いじめに関する法律、制度の現状。いじめを科学的に捉えるとどうなるか。いじめへの具体的な対応について学びました。

いじめはどんな学校、どんな学年でもおきている。

いじめ防止対策推進法では、いじめの定義として

①行為があること・・・心理的又は物理的な影響を与える行為(インターネットを通じて行われるものを含む)

②被害者が心身の苦痛を感じていること・・・対象となった児童等が心身の苦痛を感じているもの

③加害者も被害者も児童生徒であること

④一定の人間関係にあること

いじめの加害者

いじめの被害者

いじめの傍観者

すべての子ども達が、成長し社会に出ます。いじめが原因で引きこもりや精神疾患、犯罪、自殺などに至らないように、先ずは何ができるか、真剣に考えなければなりません。

難しいテーマでしたが、セミナーに参加し、様々考えさせられました。