8月25日(土)中央公民館の講堂で開催された、平成30年度 船橋市特別支援教育振興大会 教育講演会に参加しました。
今年は「発達障害の子とハッピーに暮らすヒント」というテーマで、発達障害のお子さんを4人立派に育てた「発達障害ハッピーサポート」代表の堀内祐子さんと4人のうち一番手を焼いたというご長男さんがお話をしてくれました。
母の言うことは「わかった」と言わないが、父の言うことは「わかった」と言って、聞くそうです。仕事中の時は、着信をみて掛け直しをし、本人と電話で会話をするが、「そんなことで電話を掛けてくるな」とは、1回も言わない父とのこと。
何が違うのか、よく聞いていると、①シンプル②短い③完結
声を低めに、1対1で話をする。
大事な話は、機嫌のよい時に話をする。例えば、家具の位置や絵などを変えるときは、必ず機嫌のいい時でないと、変化が苦手で、パニックを起こすので、機嫌のよい時を見図り、分かってもらうことが必要。(同じことをずっと言い続けるのだそうです)
ある時、家族で、海岸へ。海岸には望遠鏡があり、見たがり、1回100円を渡した。(1回だけと納得させて)しばらく行くと、また望遠鏡が、数メートルごとに望遠鏡があり、「望遠鏡・望遠鏡・・・」と騒ぐ。1回だけと納得させたが、違う望遠鏡なので、本人は、違うものと認識しているからだそうです。
アトピーと喘息があり、家では、水か麦茶のみなので、出かけた時だけ、ジュースが飲めるので、母は、望遠鏡100円かジュース110円か好きな方を、本人に選ばせ、望遠鏡100円を選んだ。その後は、「望遠鏡、望遠鏡・・・」と言わなくなった。
2つの事を提示し、選ばせることにより、気持ちが切り替わる。
ある時学校で、イスをガタガタしているので、先生が「イス、ガタガタするのを止めるのと、イスを失くすのとどちらがいいか」選択をさせたが、どちらも嫌だと。これはなぜか?
どちらも嫌な事。誘導による選択はだめ!
映像・言葉・行動がぐるぐる頭の中で回っている。「どうしたらいい?」と本人に聞くことが大切。
絶対に譲れない事。
①命に関わること
②人としてやってはいけない事
③人に迷惑をかける事
④金銭的な事
パニックには必ず原因があるので、観察をし、取り除いてあげることが大事。
例えば、お気に入りの靴がびしょぬれになっている。学校へ行くのに、他の靴を履いて行きなさいと言っても、気に入っているので、びしょぬれの靴を履きたがる。2足用意をし、本人に選ばせるが、やはり、びしょぬれの靴を履いて、学校に行った。
命に関わることでもなく、人に迷惑をかけるわけでもないので、そのまま見送った。暫くすると、戻ってきて履き替えた。(やっぱり、本人も気持ちが悪いと気が付いたようだ)このような時は、声を掛けず、そっと見守り知らんぷりしている事が、本人の気持ちを傷つけずにいること。
子どもを愛すること。子どもを大事にすること。
「親の背中をみて子どもは育つ」
本人が何に困っているのか。観察し分析し実験(実行を実験としている)することが、大切であり、絶対に譲れない事以外は、多めに見ることが大切だと感じました。
発達障害のお子さんだけではなく、子育てする中で、学ぶものが沢山ありました。